ジャルパック ローマ支店ブログ
今回は猫派のフランチェスカと犬派の福西が担当させて頂きます。

明るい印象のイタリア人は意外と迷信深いんです。梯子の下を通らない、雨傘を室内で開かない、タクシーに唐辛子や馬の蹄鉄をバックミラーから吊るしているドライバーもいますが それも厄除けなんです。年越しにも色々な決まりごとがあるのでご紹介します。
31日のディナーには何か赤い物と新しいものを身に着けます。 赤は古代ローマの時代から血と戦いを表し 強さの象徴、新しい物は日本同様 新年を新鮮に迎えるという意味です。
今は環境問題などもあり 見ることが少なくなりましたが 12月31日の夜 窓から不要な物を投げ捨てるという風習があります。以前は大晦日は窓の下を歩くなと言われていたそうで かなり大きな物も窓から落ちてきたそうです。
夜中零時前に暗い部屋の窓を開けておいて 悪い物を窓から出すという風習もあります。
そして祭ごとには美味しい食事が欠かせないイタリア、12月になるとクリスマス、大晦日のメニューをどうしようかと家族や友人と話すのが定番。 クリスマスイブはシーフード、クリスマスはローマでは羊肉となっていますが 大晦日の夕食のメニューは決まりはなくそれぞれが腕をふるいます。 この日のお決まりメニューは最後の締めのコテキーノという豚肉の大きなソーセージとレンズ豆の煮込みです。 豚は繁栄と富を、レンズ豆など丸い物ははお金を意味し たくさん食べて新年にお金がたくさん入る事を願います。その他丸い食べ物ではブドウやザクロも食卓に並びます。
食後はビンゴ、イタリア語ではトンボラで盛り上がります。 大勢ですると 必ずリズムに乗れない人がいて 自分の数字が出たかどうか何度も聞いて 周りから叱られますが それもお決まりの楽しみ方です。
大晦日の一番のイベントはカウントダウン時の花火。 市主催の大規模な花火が豪華に空を彩ります。 各家庭でも 打ち上げ花火、爆竹を大量に買い込み 手に手に花火に点火してバルコニーは 花火の滝の様になります。

お気づきかと思いますが 大晦日の夜は大忙しなんです。 縁起物を食べ 乾杯をし 家族、友人と頬にキスをして新年を祝い、花火も上げ、以前は窓からゴミを投げ捨てていたんです。
除夜の鐘の荘厳な日本の年越しも良いですが 賑やかな色とりどりの大晦日も素敵ですよ。
では皆さん 良いお年をお迎えください。