Bonjour 　みなさんこんにちは。ジャルパックパリ支店です。

ガレット・デ・ロワをご存じですか？

ここ数年で日本でもじわじわと認知度が上がってきましたが、日本ではまだまだメジャーなお菓子ではありませんね。
ガレット・デ・ロワとは直訳すると『王様の焼き菓子』で、フランスではキリスト教の公現祭
(エピファニー)に食べる伝統的なお菓子です。
公現祭とはキリストの誕生を祝う東方の三賢者の訪問と礼拝を記念したキリスト教の行事。
クリスマスにキリストの誕生を知ってから、三賢者はずっと旅してようやく1月6日に幼子イエス
のところに到着しました。
正式には1月6日ですが、一般的に1月の第一日曜日に祝います。

フランスでは新年が明けるとお菓子屋さんも
パン屋さんもガレットを山積みにして売り
出します。
年々商業化の波に洗われて、気の早いスーパー
では12月半ばから、パン屋さんでも
クリスマスが終わると売り出すところも・・・。

 

パイ生地に甘いアーモンドクリームのフィリングが入ったガレットには、フェーブと呼ばれる
陶製の人形が入っています。
日本では食品衛生法により、食用でないフェーブをお菓子の中に入れて販売することはできない
ようで、ショップでは中に入れずに別添えにしていることが多いようです。

昔はアーモンドやソラマメ（フランス語でフェーブ）が入っていたそうですが、フェーブを当てるのがこの1年の運試しとなるお楽しみ。
切っているときにフェーブがどこに入っているか分からないように公平に配るには、伝統ある配り方が守られます。
まず食卓の上で人数分に切り分け、家族の中で一番年下の子供がテーブルの下にもぐり、切ったガレットを見ずに一切れずつお皿にのせて、それを誰に配るのか順番に決めていきます。
全員に配り終わったら、ようやくテーブルの下から出てみんなで頂きます。
フェーブが当たった人はガレットに添えられた紙の王冠をかぶり、その日の王様もしくは女王様になり、同席者の中から女王様もしくは王様を選びます。
フェーブを引き当てた人は祝福され、1年間幸せに過ごせると言い伝えられています。

このフェーブも以前は素焼きの白い人形だったのが、近年は趣向を凝らした人形やオブジェ、
アニメのキャラクター、材質も陶器だけでなくガラスや金属製のものもあります。

人気のパティスリーでは年毎にオリジナルのフェーブをシリーズとして数種類作り、コレクション
ボックスで別売りしているところもあり、このフェーブのコレクションは
とても人気があります。

これは幸運のシンボルシリーズ
四つ葉のクローバーやラッキーセブンの7は世界共通ですが、フランスではテントウムシ、
ブタ（多産）、すずらん、蹄鉄などもラッキーアイテムです
ピースサインの人差し指と中指をクロスするのはグッドラック！のサイン

こちらはスポーツとメイドインフランスのシリーズ

 

家族そろっての日曜日の昼食のデザートにガレット・デ・ロワを食べ、その年の王様が決めるのが
フランスの年初めの伝統的な行事のひとつです。
人気のスターパティシエたちの華麗なガレットも、街のパン屋さんのシンプルなガレットも
それぞれの魅力があり、店ごとの個性も様々なので何軒もはしごしたくなります。

 

また、毎年ガレット・デ・ロワのコンクールも行われ、
入賞した店ではうやうやしくトロフィーや賞状も飾られます。
結果は新聞やネットで発表されるので、入賞した店には
たくさんの人が今年のガレットを買おうとつめかけ、行列が
できるほどです。

 

近年は1月末まで販売している店も多く、エピファニーが終わっても1月いっぱいはガレットが
デザートに並びます。
この時期にフランスにお出での方は是非食べてみてくださいね。
皆様のご来訪、心よりお待ちしています。

Merci beaucoup.

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