ボンジョルノ!
暑さが厳しかったイタリアにもようやく秋が訪れました。
秋と言えば実りの秋、ローマ近郊で行われる人気の収穫祭に出掛けるホセとモリが「サグラ」ついてお話ししたいと思います。
収穫祭を意味する「SAGRA サグラ」、語源は「サクロ(sacro)=神聖」を意味するラテン語から派生しています。 宗教的な言葉が示す様に、収穫の恵みに感謝しその年に採れた食物を持ち寄って祝うことから始まった宗教的行事でもあると言われています。
秋のサグラは、ポルチーニ茸、ズッキーニ、かぼちゃ、ブドウ、栗、ヘーゼルナッツ、さらに地元産のチーズ、ヨーグルト、ソーセージ、ワイン、オリーブオイルなどの収穫祭が目白押し、数えだしたらきりがないです。 サグラが開催される期間は、老いも若きもその土地に住んでいる住民がこぞって参加して 地元の大きな広場とメインストリートにはテーブルが並び、この時期に収穫された食材を使った料理も楽しめます。

 

ここローマ近郊で開催されるサグラで秋の味覚と言えばポルチーニ茸です。この茸は樹木の根に菌根を作って共生します。 栽培は困難で流通するポルチーニは全て天然ものなんですって! ちなみに「ポルチーニ」は「子豚たち」という意味で由来はずっしりしたその形からとも言われています。イタリアのレストランでは1年を通してポルチーニを食することが出来ますが、乾燥ものではない生ポルチーニは今だけです。

 

アリッチャのポルケッタ祭り(Sagra della Porchetta di Ariccia)
ポルケッタとは「仔豚の丸焼き」、アリッチャはローマから約30キロ離れた南東部に位置する人口1万8千人の小さな町です。
ベルニーニが設計したコルテ広場、コッレジャータ・サンタ・マリア・アッスンタ教会、バロック時代の内装がそのまま残っている唯一の宮殿と言われるキージ宮殿など見所満載なこの町。毎年9月に開催されるアリッチャのポルケッタ収穫祭。期間中は土日にかけて5、6万人の観光客が訪れるそうです。人口1万8千人の町に6万人、これには住民もびっくり。
ローマの美術館や教会、ナヴォーナ広場、コロッセオはもちろん興味深い場所ですが、時間を作ってでもイタリアで開催されている収穫祭を訪れて彼らの気質、人柄、郷土料理に触れるのも旅の醍醐味の一つだと思います。

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