パリ フランスの旬 栗
| カテゴリー:フランス
Bonjour みなさんこんにちは。ジャルパックパリ支店です。
今回ご紹介するのは、秋の訪れを感じる旬の食材『栗』です。
フランス語で Châtaigne シャテ―ニュ、もしくは、Marron マロンと言います。
栗がイガの中に2粒から3粒入っている物をシャテ―ニュと呼び、
大粒の1粒のみ入っている物をマロンと呼びます。
正確にはマロン(西洋トチノミ) とはマロニエの木になる実の事を指しますが、
こちらのマロンには毒性があるため食すことは出来ません。
食用の栗をマロンと呼ぶようになったのは、マロングラッセ marron glacé の登場によると
一説で言われています。マロングラッセを作る際、大粒の厳選された栗を使うため、
区別するためにシャテ―ニュではなく、マロンと呼ぶようになったとのことです。
現在は、栗を加工した製品をマロン、木に実っている栗をシャテ―ニュと言うようです。
フランス全土で収穫出来る栗ですが、中でも良質の栗の特産地として名高いフランス南部に
あるアルデッシュ Ardèche 県で採れる栗は、フランスでの栗の収穫量の50パ-セント、
年間1万トン以上を誇り、品質が保証されているAOP (いちじくの記事にてご紹介) に
指定されておりオーベルニュローヌアルプ Auvergne-Rhône-Alpes 地方の伝統的な特産品です。
1882年マロングラッセ専門店クレモンフォジェ Clément Faugier がアルデッシュに誕生し、
初めて工場での大量生産を可能にしました。手作業で数日かけて作られていたため
少量しか生産出来ず、当時の庶民の手には届かない高級品だったそうですが、
今では多くの人々に親しまれるようになりました。そして、同社がマロングラッセを作る
工程で出る破片を集め作ったのが、マロンクリ-ムです。クレ-プやワッフルのトッピング、
菓子作りなど、今ではフランス国民にとても愛される存在となっています。
栗を使ったフランスの代表的なデザ-トと言えばモンブランです。
モンブラン Mont-Blanc とは直訳すると白い山と言う意味で、名前の由来はフランスとイタリアの
国境にあるアルプス山脈の山の名前です。元々は生クリ-ムにマロンクリ-ムが添えられた
家庭菓子でした。モンブランの名を世界的に有名にしたのは、創業1903年のパリの老舗
Angelina アンジェリ-ナ、メレンゲが足された原型モンブランは100年以上経つ今もなお、
変わらぬレシピで作り続けられ、アンジェリ-ナの名物パティスリ-となっています。
デザ-トに良く使われる栗ですが、料理にも使われます。冬には、暖かいポタ-ジュやピュレ、
キノコ類と合わせてメインの付け合わせにしていただきます。特に有名な栗料理と言えば、
クリスマスの伝統料理 Dinde aux marrons 七面鳥の栗詰めです。一羽丸ごとの七面鳥の中に
栗や炒めた玉ねぎなどを詰めてオーブンでじっくりと焼き上げます。
家族が大人数集まるクリスマスには重宝する一品です。
寒くなるこの季節、温かい栗を使った料理、
濃厚な栗のデザ-トを是非フランスでご堪能下さいませ。
皆様のご来訪、心よりお待ちしています。
Merci beaucoup.
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